シーケンサでシリアル通信をしよう ~前編~

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シーケンサでシリアル通信をしよう ~前編~

RS-232 を使用します。

機種選定から始まって、どうにか通信を確立するところまでを一緒に見ていきましょう。

どうも!ずぶ です。今回は シーケンサでシリアル通信をしよう 

機種を選定しよう

シリアルで通信するならもちろん、シリアルコミュニケーションユニット

計算機リンクユニット とも呼ばれます。

ココで言う 計算機 って、電子計算機 の事

パソコン とか コンピュータ とかそういう、ヤヤコシイ奴らの呼び方です。

でもって、

ややこしい奴は ベースに付けるのが一番!

てな訳で、老若男女問わず大人気な、QJ71C24N-R2 を選定します。

こいつは、小さいナリして、2口もポートを持ったお得な奴 なのです。

他にも CC-LINK に 232Cユニット があったりしますが、色々チャレンジするのは慣れてからが良いですよ。

今日の格言

ややこしい奴はベースに付ける!(笑)

まずは、マニュアルを準備しておきましょう。
三菱電機

動作が伴うものは、ほぼ無手順

「こういうフォーマットで送信して下さいね」と書いてあったら、

それがその機器との プロトコル ですね。

取り付ける機器も、大きな物から小さな物、メジャーな物から、聞いた事も無い物まで

そんなのいちいちフォーマットに出来ないから、

相手が欲しがるデータに成形して送り出す

それが 無手順 です。

配線をしよう

C24 側の ピンアサイン を見てみましょう

え~っと、て感じですね。

でも大丈夫!

お相手からの指定がない限り、『ほぼほぼ何でも繋がる方式』で配線しちゃいましょう。

取説の 接続例2 という奴ですね。

これだけで繋がります。

注意点としては、4-6、7-8のループバックを忘れないようにします。

これは、『繋がってますか?』ってのと『データー送って良いですか?』って信号を自作自演する意味があります。

QJ71C24N-R2の仕様で、データの衝突するトランシーバー通信等の繋ぎが来ても融通が利くようにしてくれているのですね。

設定をしよう

ベースの1枚目 に差して、早速設定してみましょう。

PCパラメータ → I/O割付設定 → ユニット追加 →

で設定するのでしたね。

すると、インテリジェント機能ユニットの設定がツリーに反映されます。

これでツリーからインテリジェントツールが呼び出せるようになりますね。

先程の「ややこしい奴は~」はこの機能を使いたかったからです。

ベース取り付けの醍醐味とも言える 強力なツール なので、是非とも活用したいですね。

せっかくポートが2つあるので、CH1-CH2間で通信 してみましょう。

まずは、ツリーに現れた スイッチ設定 から、

送り手と受け手の 伝送設定 を合わせて 

交信プロトコル設定を無手順 に変えてチャレンジしてみます。

どのカードでもそうなのですが

インテリ設定をしたのなら、転送を忘れない ようにします。

↓インテリジェント機能といえばこれ

サンプルコメントの流用を使おう

プログラムしてみよう

プログラムで必要なのは

[ G.INPUT ]

[ G.OUTPUT ]

これだけです。

先ほどのケーブル を使用して、CH1-CH2 間に接続します。

送信回路

受信回路

クリア回路

信号とチャンネルを変更して、CH2 も同じように作ります。

テストに便利なように、クリアで表示データを消去するようにしています。
通信時の成否コードは端折っています。

各プログラムを分かり易く説明すると、

[ INPUT ][ OUTPUT ] 用の数値をガチャガチャセットして、実行しているだけ(笑)

それぞれの意味は、取説を参照して下さいね。

ではでは、

画面を乗っけて、送信~!

※ 文字列表示は 桁数10 に設定しています。

 

B0 スイッチを押すと、CH1 の送信データに文字が現れて、少し遅れて CH2 の受信データに反映されました。

CH2 からも同じように送信してみます。

 

内部で変なことをしていないかは、ケーブルを抜いて送信確認します。

 

伝文は届きませんでした。

きちんと 232Cを経由してシーケンサ に入ってきているようです。

もし余裕があるようでしたら、伝送速度を色々変えてみて下さい。

速度の違いが体感できますよ。

動作をさせてみよう

とはいえ、実際にコードに入れる にはどうしましょうね?

サンプルを拡大解釈すると

こうなりますよね。

< 送信側 >

なら、受信はこうかな?

<受信側>

幾つかの動作しかないのなら、このようなコードでも良いですね。

まとめ

文字がやってくる~

と構えがちですが、シーケンサに取り込んでしまえば、結局は接点

ひねりが効かない以上、通常の数値データよりもやる事がシンプルになる場合もあります。

また、記事は伝文を通す事を主体としていますが、

実際はお相手に合わせて、通信失敗時の再送など組み込んでいきます。

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