三菱シーケンサのレジスタの種類と使い方

シーケンサ

三菱シーケンサのレジスタの使い方

とか とか とか、どれも数値を覚えさせるのに使いまくっていると思いますが、いったいこの違いって何?
各レジスタの使い方と、その違いに焦点を当てて一緒に見て行きましょう。

どうも!ずぶです。今回は 三菱シーケンサのレジスタの種類と使い方

中身の扱いについてはこちら↓
レジスタ内の数値データの扱い方

シーケンサの文字データの扱い方

レジスタの取り扱い

まずは、取説を見てみましょう

DとRは10進数アドレス
Wは16進数アドレス  として確保されている事が分かります

ここに書いてある(変更可)というのは、
バッテリーバックアップ(停電保持)の範囲を設定できますよ!という意味。

デフォルトのまま何も設定しなくとも、D12287まで使用可能 ですし、他も同じです

ですが、

特定のデバイスを大きく変更 したい!といった場合には、デバイス点数を変更します

この機種では、デバイス点数の合計は40Kワード と書いてあります。

試しに変更してみましょう。

他を全部削って、データレジスタ一点に振ってみました。

1K=1024 なので、39935 まで確保できるようになりました。

最初の設定だと各デバイスがバランス良く確保してくれているのですが、40Kワードを振り分けて使い方に合わせる事が可能なのですね。

三菱電機さんのQ&Aを見てみると、
Dは箱 Rはレシピなどの保持が必要な物に使うと便利です』と書いてあります
でもって、Wはリンクレジスタ としてお使い下さいとも書いてあります。

以上をふまえて、各々の役割を見て行きましょう

D ( データレジスタ )

数値を扱うことができる箱です。
停電保持(ラッチ)設定をしなければ、電源 ON/OFF で中身が消えてしまいます。

停電保持を行いたい場合は、デバイス設定 から行います。

プロジェクトツリー → PCパラメータ → デバイス設定

これで、D0~D12000 まで、保持してくれるようになりました。
装置の規模によって違いますが、通常はこれくらいあれば十分ではないでしょうか

W ( リンクレジスタ )

先ほどの D( データレジスタ )と同じで、設定により停電保持化ができるようになります。

なぜ御大層に リンク なんて冠が付いているのでしょう?

そのヒントは、16進数でアドレスが割り振られていることにあります。

CC-LINKのリモートレジスタの割付を思い出して下さい
あわせて読みたい CC-LINKの使い方

1局が4ワード で通信やり取りを行っていますよね
4局占有 でのやりとりなら、16ワード

W レジスタだと16進 ぴったりはまって、気持ち良くないですか
これを10進で受けてしまうと、何だか冴えない(笑)

けれど、8000点もあるWレジスタをCC-LINKだけに使用するのは、ちと勿体ない気がします

余裕があるなら、インテリジェント機能ユニットの、自動リフレッシュ 等に使用するのも良いかもしれませんね

R( ファイルレジスタ )

大きなレシピやログ等の大量データを扱う時に設定します
保持を掛けるには、先ほどの デバイス設定とは、違う場所で設定 を行います

ファイル名 を付けて、容量 を設定します。
(容量は 1k辺り1024 ワードが目安です)
10kだと、ここでは R10239 までが保持されます

ファイルレジスタの設定が完了すると

デバイス設定に反映されてきます

Rレジスタのままだと、R32767 までしか扱う事ができません。
(それ以上は、ブロック切り替えが必要)

なので、特別な使い方をしない限り、ファイルレジスタを扱う際は、
ZRとして使用するとDMと同じような感覚 で使用できて便利です。
(特別な設定は必要なく、プログラム上の記述だけ)

使う際に、ZR と指定するだけ
上も下も同じ事を行っています。

Rレジスタの拡張

また、Rレジスタは別売りの SRAMカセット を装着する事で、簡単に増設できます。

こんな感じでカチャっと嵌め込むだけです。

容量も、一気に 50万、100万 と増えていきます。

種類もいくつかラインナップされています。

ただ、

お安くないのですよね~

取引先の商社さん次第でしょうが、一般仕入値引きの外にいます。

けれど、カチャ っと差し込むだけで大助かりは何物にも代えがたい。

レシピ等、使用用途が決まっているのなら、GOTの機能を使用するというのも手ですよ。

GOTタッチパネルのレシピ機能の使い方

まとめ

ざっくり説明すると、格納容器の違いでしかなさそうですが
圧倒的に変化が出る場所がありまして

それは、スキャンタイム 

僕もこの記事書くまで、見落としていました。

↓ 三菱電機さんからのテクニカルニュース抜粋です

DとRは10進数アドレス お互いのペアが相性が良い
DよりもRを使った方が、スキャンタイムが短くなる
Wは16進数アドレス 通信が相性が良い

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