電磁弁の種類と使い方(3ポジションバルブ編)

FA

シリンダーを動作させる時に選定されやすい3ポジションバルブを見て行きましょう。

どうも!ずぶ です。今回は 電磁弁の種類と使い方(3ポジションバルブ編)

 

3ポジションバルブとは

3ポジションバルブ とは、ダブルソレノイド型電磁弁 で、
通常の Aポジション Bポジション の 2ポジションに センターポジション を加えた、3つのポジションを持った電磁弁です。
( 3位置とも呼ばれます)

 

 

通常のダブルソレノイドだと、両方がOFFした場合でも AB どちらかのポジションにいますよね。

つまり2ポジション(2位置)

 

3ポジションの場合だと、OFFした場合は 両端のバネ によりセンターポジションに移動します。

 

つまり、

3ポジションとは、ソレノイド停止時の効果を狙った機器 なのですね。

 

センターポジションの種類

基本は

クローズドセンタ
エギゾーストセンタ
プレッシャーセンタ

の3種類

 

シンボルを元に、センターポジションの違いを見てみましょう。

クローズドセンタ

 

内圧が固定され停止

 

エギゾーストセンタ

内圧が解放され停止

 

プレッシャーセンタ

内圧が均等に加圧され停止

 

3種類とも、ロッドを停止させる効果があるのですね

ただ、

どのような作用で停止しているのかが違う のです。

 

動作の違い

さらに特徴と注意点を見て行きましょう。

クローズドセンタ

 

< 特徴 >
内圧保持 するので、落下防止 に使用できます。

< 注意点 >
リークがありますので、永久保持という訳にはいきません。

 

エギゾーストセンタ

 

< 特徴 >
保持力は無い ので、停止状態から 外力で動かせます

< 注意点 >
再起動時に圧が抜けているので、飛び出しが発生 します。

 

シリンダのスピードコントローラー調整

 

プレッシャーセンタ

< 特徴 >
均等に加圧されている ので、外力で動かせます。
再起動時の飛び出しがありません
面圧の勝ち負け が発生するので、片側ロッドの場合 出端へ移動 します。

< 注意点 >
元圧が解放された場合、圧力解放 となります。

出端へ移動と書いてありますが、通常動作の速さや力で移動という訳ではありません。
推力 は 面圧差部分 だけです。(下の絵の青囲み)

 

プログラム

 

電磁弁の出力回路を作る時、停止接点等を書いていない場合があります。

書いたところで、止まりませんしね。

 

3ポジションを採用する事によって、出力前に停止を入れる事で、シリンダの中間停止が掛けられるようになります。

 

ただ、これだとロッド端に居た場合でも電磁弁はセンターポジションに移動します。

少し気持ち悪く感じますね。

 

もし、センサーが付けれるのであれば

 

 

このようにしてあげれば、良いかもしれません。

 

電源断時は勿論のこと、制御下においても停止動作を追加 する事が可能なのですね。

 

まとめ

残圧を嫌うメーカーもあるでしょうし、圧が逃げるのを嫌うメーカーもあるでしょう。

シリンダでも、配管でも、電気が何もできない状態で安全な状態になるような設計が理想ですが、
電磁弁だけでは、安全を担保できない場合もあるかもしれません。

様々な知識を元に、柔軟に色々組み合わせて行ければ良いですね。

 

記事では紹介していませんでしたが、こんなのもあります。↓
SMC_パーフェクトブロック

 

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