エアシリンダーを使った、搬送プログラムの作り方

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エアシリンダーを使った、搬送プログラムの作り方

エアーを用意する手間はあるけれど、手頃な価格で制御も易しい。
押し当て制御である以上、繰り返し精度もかなりの物です。

どうも!ずぶ です。今回は エアシリンダーを使った、搬送プログラムの作り方

 

構成図

 

上下、左右のシリンダーを動作させて、ワークをタクト搬送させるような装置を想像して下さい。
チャタリングの起きない、タクト搬送の作り方 の物を使いまわしました(笑)

 

搬送板に直接エアシリンダーが縫っている場合もあるでしょうし、搬送板をコイルバネで戻すように設計されている場合もあるでしょう。
安全の為、コストの為、メンテの為、設計思想により様々ですよね。

 

元も子も無いですが、電気屋的には電磁弁をON/OFFさせるだけ です。

 

斜に構えるのではなく、メカ屋さんの努力に報いよう!って話です

プログラム

I/O 表 

フルセットで、せいぜいこの位でしょうか。

これらを元に、構成図1,2,のパート でプログラムを考えてみましょう。

 

センサーが無い場合

短距離だったり、安全側にしか取り付けなかったりという場合ですね。

そうは言っても、瞬間移動でもしない限り、物が動く為の時間が必要 となります。

 

なので、動作時間 を取りましょう

 


動作毎に駆動時間を取っています。
移動安定時間は、タッチパネルからの入力 にしてあげると良いかもしれませんね。

 

センサーがある場合

両端のセンサーが設置されたことにより、道中の移動時間を気にしなくてよくなりますね。
ですが、やはりタイマーは必要となります。

これは、一般的に使用される シリンダー付属のマグネットセンサーには、検知の幅がある 為です。

 

こんな感じ

 

センサーを付けたにも関わらず、タイマーで受けなかった場合は、丸まった感じで動くこととなります。

カッチリカッチリ動かない。

 

なので、安定時間 を別途に設けましょう。

 

厳密に言えば、センサーONして即停止しても、押し当て位置まで移動しても、判別は付きません
この手のセンサーは、プログラム中での使用を、一括タイマー等に受けてしまうと、見直しが楽になりますね。

 

防御力を高めてみよう

折角なので、センサーの故障 や、調整ミス 等も視野に入れてみましょう。
(シリンダーに付いているセンサーはネジ止めなのですが、搬送等で緩んだりする事もあるのです。)

 

具体的には、
意思を持ってどちらかに動かして、センサーONの安定を取る といった具合です。
しかも、できるだけ簡潔に実現したい。

 

ならば、先ほど作った安定化タイマーを少しいじってみましょう。

 

 

どうでしょうか?

明確な意思を持ってセンサーをONさせに行っていますし、

何より、メインプログラムもそのままなので、展開させ易いですよ。

 

まとめ

タッチパネルによる時間の可変を推奨したのは、スピードコントロールを視野に入れたからです。
動作保証している装置ならば不要ですが、ワンオフ等の場合は色々可変できるようにしておくと安心です。

 

状態を保持させたいなら、下降記憶 というのを作れば、なお良いですね。

 

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