0V を入れたらシーケンサの入力は ON するんでしょ?
そりゃまぁ、そうなんですけど、
でも、何故それでシーケンサが検知できるんでしょうね?
入力配線のその少し先を一緒に見て行きましょう。
どうも!ずぶです。今回は シーケンサの入力と配線について(1)
直流入力
多くの場合、取説には下図のような回路図が書かれています。
※見易さの為、抵抗等は抜いて描いています。
![](https://zubu.jp/wp-content/uploads/2021/11/5e75646aa5d9a7f097d598cf6ed1ab03.png)
もちろん、外部回路 を フォトカプラ で受けてますよって意味なのですが、光信号を表す矢印を消すと回路のキモが現れてきます。
![](https://zubu.jp/wp-content/uploads/2021/11/f3531c9a0e66de77d6efe750ed8ca661-1.png)
繋がってな~い
内部回路 と 入力回路 とは フォトカプラ内の光信号でやり取り しているだけで、実配線は繋がっていない (絶縁) のですね。
これが フォトカプラ絶縁 でした。
ちなみに フォトカプラ というのは、発光ダイオード と ホトトランジスタ の2つの部品で構成されたデバイスでしたね。
↓見易く図解してくれていましたので、勝手にご紹介
QDK九州電子株式会社 フォトカプラ製品
きれいに 内部回路 と 入力回路 とに分かれたので、回路毎に動きを見て行きましょう。
内部回路
![](https://zubu.jp/wp-content/uploads/2021/11/66f2210f50a9c2c4e2e796763a43ae16.png)
シーケンサ入力の本当の中身である内部回路には ホトトランジスタ が付いてきました。
ご存知の通り、こいつは ただのスイッチ
光でスイッチが押されると、矢印の方向に電流が流れる
ただの半導体スイッチです。
こんなイメージ
![](https://zubu.jp/wp-content/uploads/2021/11/ca46b1f198bad5d51acd024625674d71.png)
赤のラインは、もちろんシーケンサの バス電源
![](https://zubu.jp/wp-content/uploads/2021/11/2ca6d197052763db751fc9b9a95fdba8.png)
電源ユニットを選定する時の、入力 24V 出力 5V とか書いているあれです。
ここから先はメーカーさんのお仕事ですが、
内部回路は ホトトランジスタが ON さえすれば、自前の電源でシーケンサの入力が ON する事が分かります。
入力回路
![](https://zubu.jp/wp-content/uploads/2021/11/81b2fc99dd5adaa94c47b598db764620-1.png)
外部とのインターフェースである入力回路には、発光ダイオード が付いてきました。
※実際には、発光ダイオードの為の 制限抵抗 も付いています。
ご存知の通り、こいつは ただのランプ
順方向に電流が流れるとピカッと光る
ただのランプです。
![](https://zubu.jp/wp-content/uploads/2021/11/bba31f7cd738088f35436138a05a2006.png)
この図だと、
0Vを信号として扱っているので、シンク入力タイプ と言われる仕様になります。
もちろん、発光ダイオードの辻褄さえ合っていれば光る のですから、逆でも問題ありません。
![](https://zubu.jp/wp-content/uploads/2021/11/11e2d570612589fc8bc3ed696ad0f866.png)
この図だと、
24Vを信号として扱っているので、ソース入力タイプ と言われる仕様となります。
入力タイプを選定する場合、
0V を信号として受けるのなら、シンク入力タイプ
24V を信号として受けるのなら、ソース入力タイプ
を選定すれば良いのですね。
外部回路
それでは、僕達が実際に配線を行う外部回路を見て行きましょう。
良く見る3線式センサーの配線図を例にします。
![](https://zubu.jp/wp-content/uploads/2021/11/2d99b2801ea0d80680dd4cccddea2a7c.png)
センサ回路からの信号で ON するトランジスタ が付いていますね。
『 負荷 』とあるのは、シーケンサだと 発光ダイオードの部分 にあたります。
センサーからすると、繋がれるのは何でも良いので『 負荷 』とだけ書いてあるのです。
3線式NPNセンサー
NPN型センサー なので、0Vが信号 として扱われます。
なので、シーケンサの選定は シンク入力タイプ でしたね。
センサー OFF と ON の動きに注意して見てみます。
NPNセンサOFF の時
![](https://zubu.jp/wp-content/uploads/2021/11/16NPN_OFF.png)
NPNセンサーON の時
![](https://zubu.jp/wp-content/uploads/2021/11/17NPN_ON.png)
3線式PNPセンサー
![](https://zubu.jp/wp-content/uploads/2021/11/97a9bfa4977390679d4d4bf31f72550c.png)
PNP型センサー なので、24Vが信号 として扱われます。
なので、選定は ソース入力タイプ でしたね。
先程のNPNセンサとは、トランジスタシンボルの 矢印の箇所 と 負荷を繋ぐ位置 が違いますね。
こちらも、センサー OFF と ON の動きに注意して見てみましょう。
PNPセンサーOFF の時
![](https://zubu.jp/wp-content/uploads/2021/11/18PNP_ON.png)
PNPセンサーON の時
![](https://zubu.jp/wp-content/uploads/2021/11/19PNP_OFF.png)
時々、NPN と PNP は論理が逆になっているだけと勘違いしている方が居られますが、
![](https://zubu.jp/wp-content/uploads/2021/11/7377c59e795dd83b4dece1fc75962ea2.png)
そもそも、電流が流せそうにありませんよね。
2線式NPNセンサー
![](https://zubu.jp/wp-content/uploads/2021/11/ae907ef0133acec0a060db883f0f452b.png)
この場合は NPNトランジスタ を使用しているだけで、明確な出力といった物がありません。
なので、
![](https://zubu.jp/wp-content/uploads/2021/11/a30e2921ee537f9b552741d7840d5bd8-1.png)
発光ダイオードの辻褄さえ合っていれば、どちらでも可能という事になります。
最近はどちらにでも対応できる物が主流ですが、
↓こんなの
![](https://zubu.jp/wp-content/uploads/2021/11/beb9a29ab3cee593b3efdbe3a2438518.png)
発光ダイオードを光らせれば良いだけ だと分かりましたから、使用するセンサ類の方式とラインを追って行けば、メーカーがどこであろうと コモン 入線も見えてきますね。
まとめ
入力というのは、信号に電位差を発生させて 電流 を起こし、それで検知する為のデバイス(フォトカプラ)を駆動させていたのですね。
シーケンサの入力タイプは、使用するセンサーやシステムによる受け身の選定となります。実際、NPN と PNP の切り分けに特徴の一長一短はあれど明確な決まりは無いのです。
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