0V を入れたらシーケンサの入力は ON するんでしょ?
そりゃまぁ、そうなんですけど、
でも、何故それでシーケンサが検知できるんでしょうね?
入力配線のその少し先を一緒に見て行きましょう。
どうも!ずぶです。今回は シーケンサの入力と配線について(1)
直流入力
多くの場合、取説には下図のような回路図が書かれています。
※見易さの為、抵抗等は抜いて描いています。
もちろん、外部回路 を フォトカプラ で受けてますよって意味なのですが、光信号を表す矢印を消すと回路のキモが現れてきます。
繋がってな~い
内部回路 と 入力回路 とは フォトカプラ内の光信号でやり取り しているだけで、実配線は繋がっていない (絶縁) のですね。
これが フォトカプラ絶縁 でした。
ちなみに フォトカプラ というのは、発光ダイオード と ホトトランジスタ の2つの部品で構成されたデバイスでしたね。
↓見易く図解してくれていましたので、勝手にご紹介
QDK九州電子株式会社 フォトカプラ製品
きれいに 内部回路 と 入力回路 とに分かれたので、回路毎に動きを見て行きましょう。
内部回路
シーケンサ入力の本当の中身である内部回路には ホトトランジスタ が付いてきました。
ご存知の通り、こいつは ただのスイッチ
光でスイッチが押されると、矢印の方向に電流が流れる
ただの半導体スイッチです。
こんなイメージ
赤のラインは、もちろんシーケンサの バス電源
電源ユニットを選定する時の、入力 24V 出力 5V とか書いているあれです。
ここから先はメーカーさんのお仕事ですが、
内部回路は ホトトランジスタが ON さえすれば、自前の電源でシーケンサの入力が ON する事が分かります。
入力回路
外部とのインターフェースである入力回路には、発光ダイオード が付いてきました。
※実際には、発光ダイオードの為の 制限抵抗 も付いています。
ご存知の通り、こいつは ただのランプ
順方向に電流が流れるとピカッと光る
ただのランプです。
この図だと、
0Vを信号として扱っているので、シンク入力タイプ と言われる仕様になります。
もちろん、発光ダイオードの辻褄さえ合っていれば光る のですから、逆でも問題ありません。
この図だと、
24Vを信号として扱っているので、ソース入力タイプ と言われる仕様となります。
入力タイプを選定する場合、
0V を信号として受けるのなら、シンク入力タイプ
24V を信号として受けるのなら、ソース入力タイプ
を選定すれば良いのですね。
外部回路
それでは、僕達が実際に配線を行う外部回路を見て行きましょう。
良く見る3線式センサーの配線図を例にします。
センサ回路からの信号で ON するトランジスタ が付いていますね。
『 負荷 』とあるのは、シーケンサだと 発光ダイオードの部分 にあたります。
センサーからすると、繋がれるのは何でも良いので『 負荷 』とだけ書いてあるのです。
3線式NPNセンサー
NPN型センサー なので、0Vが信号 として扱われます。
なので、シーケンサの選定は シンク入力タイプ でしたね。
センサー OFF と ON の動きに注意して見てみます。
NPNセンサOFF の時
NPNセンサーON の時
3線式PNPセンサー
PNP型センサー なので、24Vが信号 として扱われます。
なので、選定は ソース入力タイプ でしたね。
先程のNPNセンサとは、トランジスタシンボルの 矢印の箇所 と 負荷を繋ぐ位置 が違いますね。
こちらも、センサー OFF と ON の動きに注意して見てみましょう。
PNPセンサーOFF の時
PNPセンサーON の時
時々、NPN と PNP は論理が逆になっているだけと勘違いしている方が居られますが、
そもそも、電流が流せそうにありませんよね。
2線式NPNセンサー
この場合は NPNトランジスタ を使用しているだけで、明確な出力といった物がありません。
なので、
発光ダイオードの辻褄さえ合っていれば、どちらでも可能という事になります。
最近はどちらにでも対応できる物が主流ですが、
↓こんなの
発光ダイオードを光らせれば良いだけ だと分かりましたから、使用するセンサ類の方式とラインを追って行けば、メーカーがどこであろうと コモン 入線も見えてきますね。
まとめ
入力というのは、信号に電位差を発生させて 電流 を起こし、それで検知する為のデバイス(フォトカプラ)を駆動させていたのですね。
シーケンサの入力タイプは、使用するセンサーやシステムによる受け身の選定となります。実際、NPN と PNP の切り分けに特徴の一長一短はあれど明確な決まりは無いのです。
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