ステッピングモーターを動かしてみよう ~前編~

シーケンサ

ステッピングやサーボと聞くと、毛嫌いする人がいますが、自動機が仕事となると、避けては通れない技術です。

だけど、安心してください!

彼らはどんなに格好つけていても、時計回転か反時計回転しかできないのです!(笑)

モータ類はいきなり全開運転というのは、有り得ません
設定 や 配線 や 組み付け や、色んな要因が絡んでいます。
それらを少しづつクリアにして行きながらリリースまで持って行くようしましょう

 

きちんと手順を追う事が一番の早道だったりするんです

それらをふまえて、ステッピングモーターによる位置決めまでを視野にシリーズで分けてレポートをします

前編 は、JOG運転 これが動かなければハード的要因として切り分けて行きます
中編 は、原点復帰 位置決めを行う上での指標の作り方となります
後編 は、ABS制御 データを放り込んで、その位置まで動かす。一度覚えると何にでも使えて便利な技です。

 

どうも!ずぶ です。今回は ステッピングモーターを動かしてみよう ~前編~

構成

三菱電機さんの FX3G とタッチパネル
ドライバは適当なのを想定しています。

あわせて読みたい ステッピングモーターを繋いでみよう

 

 

位置決めの取説をダウンロードし、必要な部分を表示します。

 

 

ゴチャゴチャ書かれていますが、本当に必要な箇所は限られてきます。

 

この手の基本は

リミット

速度

加減速

3点セットです。

JOGで動かしてみよう

基本動作の事ですね。指令が入れば動くように組みます

まずは、先ほどの設定表を見て、必要な箇所を代入しておきます。

このように、軸毎に固めておくと、後から見やすいですね

 

次に、スイッチを押している間、JOGが動くようにプログラムします

現在値:D8340

速度 :D202

加減速:D204

>  :S30

<  :S31

 

逆に動くなぁと思ったら、 【 DDRVI k999999 】 の符号を入れ替えます 

何だか、サンプルとは違うけども、あまり気にしないでおきましょう

JOG動作を確認しよう

とは言っても、設定入れてスイッチ押すだけなのですが、その前に

1 速度は小さい数字から入れて行く

万が一の装置破損を防ぐ為、常に小さな数値から試すよう癖付けておきましょう
1→10→100→1000 といった具合です。

タッチパネルで作った現在値を確認するのも手ですね

 

2 リミットスイッチを確認する

先ほどの、M8343、44 に代入した箇所です

CW側に動かしながら、CW側のリミットセンサーを入力してみます
CW側への動作が停止し、リミットはそのままに今度は、CCW側へ反転させて動作すればOKです。

立ち上げ時は逆になっている事も多々ありますので、止まらなかった場合、即座にスイッチを離し、リミットを遮っているものを取り外します

リミットセンサーの名称に、CWリミット等付けてしまうと、数が増えると訳が分からなくなりがちです。
装置系に合った、分かりやすい名前をつけてあげると良いかもしれませんね

あわせて読みたい コメントを上手にして、ラダー図を見やすくしよう

それでも動かない

3点セットを確認しましょう。

リミットスイッチの論理が逆かもしれません

現在位置を確認しましょう。

数値が変動しているなら、パルスは払い出されています。

ドライバのマイクロステップを確認してみましょう。

 

速すぎる

ドライバのマイクロステップを確認してみましょう。

タクトやメカ系の問題にもなってきますが、通常運転速度は、 調整用 JOG速度のせいぜい100倍程度までで、ユーザーさんはそこから5割程度、速度変更できれば十分でしょう。

 

ステッピングモーターは、これらの上に機能を積み上げて行きます

リミットや方向などをおろそかにすると、必ず二度手間になりますので、ご注意を

あわせて読みたい ステッピングモーターを動かしてみよう~中編~